きもの四方八方[ 店主のきもの生活 ]

3・4月
きもの 紬地絓引き/名古屋帯 臈纈染「夜桜」四田州宏 作
桜の開花前になると出番を考えて楽しむ大切な帯。
むら田の染色の仕事に携わり、私にチャンチンを使っ
た臈纈染を教えて呉れた先生でもある 四田州宏 作。
先生の作品は淡色から濃色に染め重ねていく手法が多
く、殆どの作品は地色が濃色という特色があります。
この帯も明るく華やかな「さくら、さくら」ではなく
愁いを帯びた「夜桜」の印象。94歳で亡くなられたの
が2001年、この帯は最晩年の作なので、20年近く私
の桜の季節に付き合って呉れていることになります。
きものは紬地の絓引き(絓とは、繭から引き出された極く細い
太さが不揃いな糸のこと)
、刷毛を使って糊を置き、地色を
染めて濃淡のかすれた縦の刷毛柄です。