きもの四方八方[ 店主のきもの生活 ]

3・4・5月
紬長着 鈴木苧紡庵 作/手描ジャワ更紗名古屋帯
鈴木苧紡庵さんは、お名前の通り越後上布の作家とし
て有名でしたが、上質の紬も織られていました。
私の日常を支えて呉れた二枚の芋紡庵紬も、二回の洗
張りで三度目の仕立の時はあちこち補修が必要な位、
それほど愛着をもって着たきものと云えます。
一枚は藍濃淡の細縞にエンジの縞が入り遠目には紫味
にも見えます。
もう一枚は茶鼡と何色もの横段が市松に織られ、緯糸
作りが さぞ大変だったことと思われます。何気なく袖
を通して居りましたが、織られた工程を思うと頭が下
がり更にいとおしくなります。
しなやかで締め心地のいいジャワ更紗の帯も、紬の着
物のあれこれに合わせ易い大切な帯です。